
6月は、LGBTQ+の人々の権利啓発を促進するパレードやイベントが世界中で行われる「プライド月間」。MASHIG UPでは、5月29日に「リーディングカンパニー2社が語る、LGBTQ+の現在地」と題したWell-being Forum プレミアムサロン Vol.6を開催。
登壇したのは、東京レインボープライド2024の最上位スポンサーであるパナソニック コネクトと「PRIDE指標2023」において初の「レインボー」&8年連続「ゴールド」を受賞したアクセンチュアだ。
周囲を巻き込み、インクルージョンを促進するには? 社員へ浸透させるには? 今後企業に求められるアクションなどについてディスカッションが交わされた。
企業同士でつながり、社会にうねりを起こす

パナソニック コネクトは、DEIを重要な経営戦略の1つに据え、2017年から本格的に取り組みを進めている。パナソニック コネクト取締役 執行役員/CMO 山口有希子さんは、「DEIの取り組みに終わりはありません。現場の声に耳を傾けると、まだまだ改善すべきことはたくさんある」と話す。

「ジェンダーギャップ解消をはじめ、外国籍の方、LGBTQ+の方、障がいのある方など、誰もが働きやすく活躍できる職場、そして生きやすい社会を実現できるよう多種多様な活動を実施したり、全社員に理解を深めてもらう取り組みを進めています」(山口さん)
全社員の理解を浸透させる際に重要なのは、「人権の尊重」という当たり前の認識を、改めて認識してもらうこと。さらに同社は、経営層を筆頭に、積極的に社内外へLGBTQ+に関する啓発活動や発信も行う。
「東京レインボープライド 2024では、最上位スポンサーとして約200名で参加しました。また、社内ではアライの存在を可視化・増やしていくプロジェクトをスタートし、LGBTQ+の社員の支援に取り組んでいます。さらに、社会を変えていくためには、企業同士で連携して訴えていくことも大切。レインボービジネスネットワークという企業が集まり学び合う場を、同じ思いを持つ社外の有志メンバーと共に作ったりしています」(山口さん)
リーダーの理解が組織のDEI推進の鍵に

アクセンチュアでは、「インクルージョンは経営戦略」という考えのもと、I&Dを実践している。グローバル企業であり、人種やバックグラウンドが多様な社員が集まった組織内において、どのような取り組みが行われているのか。
一人ひとりのパフォーマンスを向上させ、社会に価値を提供していくためにはインクルーシブな組織環境が整っている必要がある、とアクセンチュア・ジャパン テクノロジー コンサルティング本部 マネジング・ディレクター インクルージョン&ダイバーシティLGBTIQ+Inclusion 日本統括の篠原淳さんはいう。「人を大事に、社員一人ひとりを大事にしなければ組織も成長しません。I&Dはビジネスに直結するのです」

現場に浸透させていくには、ビジネスリーダーはもちろんのこと、各事業部にI&Dを推進する役割を配置するといった組織体制の整備や仕掛け作りも重要だ。
「LGBTQ+インクルージョンに関しては、当社も社内にアライを立ち上げています。ストラップをつけて『自分はアライであり、サポーターです』と意思表明していますし、教育やマンスリーイベント、LGBTQ+に関するパネルディスカッションを行うなど、知識を共有することもずっと続けています」(篠原さん)
また、制度面でも、ライフパートナー制度を導入し当事者が生きていく上で悩まないよう心理的安全性の面でも支えている。
※当オンラインセミナーは終了しました。こちらのセッションのフル動画は、MASHING UP賛助会員になると、YouTube MASHING UPチャンネル(賛助会員限定リスト)にてご覧いただけます。
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